2011/07/27

GOOD DESIGN SHOP OPEN!

「作らないで、作る」
この言葉に出会ったのは10年以上前、
手のひらサイズのフリーペーパー「d」。
D&MAというプロジェクトを運営していた
ナガオカケンメイさんによるフリーペーパー。

ページを開くと
「歴史と普遍性を持つデザイン物をしっかり売る」
「廃棄された家具のパーツだけで再構成しただけの家具」
など魅力的な言葉が並んでいた。
気がつけば大量生産・大量消費のなかにあって、
本当にいいもの、本当に欲しい物が
見つからなくなっていた時期に出会った考え方だった。

港区三田にショップができ、
さらに世田谷区奥沢に「D&DEPARTMENT」がオープンした。
何度も足を運び、たくさんのお気に入りを選び・購入し・使う。
自分にとって理想の空間、LONG LIFE DESIGNの宝庫。

そして、またひとつ新しいショップ「GOOD DESIGN SHOP」がオープンした。
考え方のひとつとして
「デザインしないこともデザイン」というコム デ ギャルソンと
「作らないで、作る」をコンセプトとしたD&DEPARTMENT PROJECT。
このふたつの考え方を凝縮したユニークなショップ。

D&DEPARTMENT PROJECTは、インテリア・雑貨・食器にいたるさまざまな
GOOD DESIGNのアイテムを。
コム デ ギャルソンは、アーカイブやデッドストック・
過去の力強いクリエーションの復刻など
各々が考えるロングライフデザインを提供している。





2011/07/23

PUNK CROWN at TRADING MUSEUM

722日よりトレーディングミュージアムで展示されているのは
2012SSパリコレクションで使用されたクラウン。
アーティストはChristian Astuguevieille

tailoring for punksというテーマの服たちを演出したクラウンは
美しくユニーク、豪華でチープなイメージも感じられる。
コレクションで使用されたクラウンは展示のみ。
その他のクラウンは、販売もする予定。
コムデギャルソンのアーカイブとクラウン、
美しいものはこころに響きます。
http://www.facebook.com/ChristianAstuguevieille

2011/04/13

Ai Weiwei at TRADING MUSEUM

トレーディング ミュージアムで展示されているのは、
アイ・ウェイウェイによるインスタレーション。

2003年に作られたこの作品は、
Forever製の自転車42台をつなぎ合わせたもの。

コム デ ギャルソンの新たな解釈のもと、
再び私たちの目の前に存在している。

自転車の壁。自転車のパッチワーク。
ハンドルやサドルが取られ機能しない自転車。
縦横無尽に動き出しそうでもあり、
つながれた事により拘束されているようにも見える。

あらためて考えさせられる。
「自由」とは。
「自由に考える」とは。
「自由に動く」とは。
「自由に創造する」とは。
「自由に想像する」とは。
「自由に生きる」とは。

アイ・ウェイウェイに、真の自由な時間と空間を。







2011/03/14

完全燃焼して、前進する

大自然の前では、人間は非力である。


産まれて、生きて、当たり前の日常を営む、
このことこそが、本当は「奇跡」。
この「奇跡」に、あらためて感謝する。


命を亡くした人には、鎮魂の念を。
命ある人は、その命を完全燃焼して生きることを。


クリエイーターやアーティストに限らず、
今こそ、イマジネーションとクリエーションを以て、
前進するしかない。

2011/03/06

時間と空間が自由になるComme des Garçons!

2011秋冬のパリコレクションが発表された。
コム デ ギャルソンの多様なテクニックと
ヴィンテージのスカーフなど多彩なテキスタイルで見せてくれた。
着る事によって時間と空間を軽々と飛び越えるようなコレクション。
もう何も言うことはなく、着ることを楽しみたい。
見たことのない「新しい自分」に出会えるかもしれません。



2011/02/22

リサ・ライオンとロバート・メイプルソープ

駅で見かけたエディテット・ブラック・コム デ ギャルソン
2011年春夏の広告ヴィジュアル。

黒いベールの下の表情は、
凛として、真っ直ぐに何かを見つめ、静かに腕の筋肉を誇示する。
内に秘めた力をさりげなく表現した1枚。
モデル=リサ・ライオンと撮影=ロバート・メイプルソープ、1982年の作品。
大胆に自身の肉体をさらけ出した写真が多い中、この作品は寡黙。
肉体は静物のように存在している。

古く感じるものも多い、昔の作品たち。
その中でも、変わらずに斬新で存在し続ける作品。
この1枚を発見し、今新たに提示してくれたコム デ ギャルソン。
やはり新鮮で強い。


2011/02/10

Black is Black,Black is Black,Black is・・・

211日、渋谷パルコ パート1にあるブラック・コム デ ギャルソンが
エディテット・ブラック・コム デ ギャルソンに。

テンポラリーショップのブラック・コム デ ギャルソンから
ブランドとしてのブラック・コム デ ギャルソン、
そして黒を集め編集されたショップへ。
「黒」の新しい提案を見せてくれるコム デ ギャルソン。

コム デ ギャルソンの精神が凝縮された服を選ぶ喜び。
自由に色を選ぶ楽しさ。
ささやかなことだけれども、
色彩の持つ力はこころに作用する。

黒・黒・黒・・・。
漆黒の闇から抜け出たようなリリスのコレクションを今でも思い出す。
コム デ ギャルソンの「黒」は、どこまでも続く。



コム デ ギャルソンと井上有一

写真にあるのは、
コム デ ギャルソンがスピード社とコラボレーションしたウエア。
デザインモチーフは、井上有一による書「心」。
真っ直ぐに力強く伸びた「心」は、エネルギーとスピード。
アスリートの日々の努力と精神性を表現するものとして最良なデザイン。
北京オリンピックにおいて
競泳アメリカチームの公式スイムウエアになったのも必然です。

そして、もう一つは作品集「貧・井上有一」。
井上有一は、戦後「反伝統」を謳い活動した前衛書道家。
特に「貧」の文字でも有名です。
一般的に「貧」とは、「まずしい」という意味ですが、
本来は、「質素自然に暮らすこと」という意味。
井上有一の「貧」は、強く踊り、元気に跳ね、叫ぶかのような、
さまざまな文字で書き表されている。
機会があれば手にとり観て欲しい、作品集「貧・井上有一」。


以前、川久保 玲による
「コム デ ギャルソンの服は、ナチュラル」という言葉があった。
「ナチュラル」とは?
現在、ナチュラルというと「温もりがあり柔らかなもの」、このようなイメージ。
「ナチュラル」とは、「質素自然に暮らすこと」とは、
ありのままの強さ、そこに在る強さ、意志。
それは、重厚・硬質という物質的なものではない「強さ」のことだろう。


2011/02/05

COMME des GARÇONS at MARUNOUCHI

2月5日、丸の内にオープンするコム デ ギャルソンのショップ。
ドット・ホワイト・クリーン・クリア・サイレント・カーブ・
アート・ミュージアム・マーケット・・・ファーストコンタクトの言葉たち。
行動半径が広がり、言葉が広がり、こころも広がる。
再び訪れた時には、どんな言葉をイメージできるのか。










2011/01/31

終わりの始まり、 tao COMME des GARÇONS

タオ コム デ ギャルソン、今シーズンをもってブランド終了。
とても残念なニュース。
ご本人のライフスタイルを変えるいう意向があり、
終了するに至ったという。
デビューコレクションのスワトーのハンカチを使用したコートは、
今も新鮮に覚えている。
清潔であり、強い。甘く、苦い。
コムデギャルソンには、
新しい才能が沢山あふれていると実感したコレクションでした
それから数々のクリエーションを魅せてくれたことに感謝します。
感動さえ覚えました。


私自身、男性でありながら、
ニットやストール・シューズなど、いくつかアイテムを揃え、
普段のスタイリングに少し変化をつけるために愛用している。


今後はトリコ コム デ ギャルソンに専念するそうですが、
その中でタオ コム デ ギャルソンのテイストを感じさせて欲しい。
ひとつのブランドの終わりは、また新しいクリエーションの始まりだと。
予兆を感じます。

2011/01/30

Paco Rabanne at TRADING MUSEUM

トレーディング ミュージアムで、
パコ・ラバンヌの新作バッグとアーカイブのドレスを展示しています。
バッグは「le 69」の復刻とコム デ ギャルソンのためのオリジナル。
アーカイブのドレスは、古さを感じせず、現在でもなく、
制作された当時のような、未来へと向かうクリエーションを感じます。

パコ・ラバンヌといえば、映画「バーバレラ」のコスチュームでも有名。
最近では、服ではなく香水で知られています。
またパコ・ラバンヌの服を知らない方も多いと思いますが、
この機会に是非観て欲しい展示です。
過去のものを再認識し、さらに前進するイマジネーションとクリエーション。
大切な行為です。



2011/01/28

力強く寡黙に、中川幸夫の花

エネルギーに満ちあふれた花々。
中川幸夫さんの作品たちを久々に観ることができた。
花を愛で、慈しみ、畏敬の念をもち、対峙し作られた作品。
ご自身の体調もあり、新作と出会うことが難しくなりましたが、
過去の作品たちは、枯れることなく、寡黙に、生命力を放っていました。
思い出すのは、1996年コム デ ギャルソン青山店においてのエキシビション。
エントランスに活けられた数百本のガイミヤリリーは、忘れることができない。
あの小柄な身体から、このような作品がどうしたら生まれるのか。
経済効率や物質欲ではなく、
まっすぐに、ただひたすら、つくりつづけた暮らし。
真似はできない。けれど目指したい。


原宿VACANTにて。

http://www.yukionakagawa.com/



2011/01/24

丸の内、2つのコム デ ギャルソン

2月5日・土曜日、
丸の内に同じコンセプトによる
2つのコム デ ギャルソンがオープン。
オープニングパーティのご案内をいただきました。
コンセプトとインテリア、ローズベーカリーも併設される
今回のショップはいったいどのうようなスペースなのだろう。
ソウル・北京・シンガポールと
次々展開するコム デ ギャルソンをみていると、
果たして本当に日本は不景気なのか?と感じる時がある。
やるべきところはきちんとやっている。
不景気を理由にせず、前進する力が大切だ、ということ。
寡黙に、そして大胆に。
コム デ ギャルソンは教えてくれます。


2011/01/22

コム デ ギャルソン、嬉しい誘惑

ショップでは2011の春夏のシーズンがスタートしたばかりなのに、
パリコレでは2011-12の秋冬のメンズコレクションが発表されている。
なんて早すぎるのだろう。
「あと半年、この鮮度は保たれるのだろうか?」
この数年は、毎回こうした気分になる。
でもコム デ ギャルソンに限っては、そんな心配は無用。
コム デ ギャルソンのさまざまなテクニックと
多様なスタイリングで魅せてくれました。
すべての服をすぐに試してみたくなる、
スタイリングのアイディアが溢れてくるコレクション。
コム デ ギャルソンの誘惑と罠にご注意を!

http://www.style.com/fashionshows/review/F2011MEN-CMMEGRNS
http://www.style.com/fashionshows/review/F2011MEN-JNWATNBE

2011/01/17

死者の祭りを纏う

the Skull of Life
今シーズンのCOMME des GARÇONS HOMME PLUSのテーマ。
初めてWEBでコレクションを観た時、
メキシコの死者の祭りを思い出した。
死者を弔うメキシコのお祭り。
そこには、暗さや恐怖のイメージは無い。
花に囲まれ、微笑んでいるスカル。
ダンスするスカル。
時には社会風刺しもするスカル。
あくまで明るくポップでカラフル、
さまざまなスカルがエネルギーを呼ぶ。
人間に根源的な強さがなければ、死者を弔うこともなく。
喜怒哀楽を謳歌することもできない。
たかが服。されど服。
一枚纏うことによって生まれる様々な感情や情緒。
満ちあふれたエネルギーで力強く、
スカルを纏って。


2011/01/15

才能を直観する

美しく、そしてパンク。甘さと苦さ。
対局なものが混在しているtao COMME des GARÇONS!
強く、そして軽快。空間と分量。絶妙のバランスGANRYU!
本当に美しく、かっこいい。気になるブランド。


2011年1月14日 ディエチ コルソコモ・コム デ ギャルソンにて。

あらためて思う、「人は見た目」

何かを装うでもなく、何かを軌道修正するでもなく、何かを隠すでもなく。
着る人の内在しているのもが露呈してしまう服、コム デ ギャルソン。
着ているものは、本当に服なのか。もしくは精神なのか。

2001年1月9日 コム デ ギャルソン青山店にて。